MagmaX Nitro

PUMA | 重量 295g / オフセット 46/38 / ミッドソール Nitro

価格:24,200

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ホストレビュー

PUMA MagMax NITRO レビュー|最大級クッションを“現実解”にした厚底トレーナー

厚底の恩恵を受けたいサブ4〜サブ3志向の市民ランナーへ.MagMax NITROは46/38mm級の積層で脚を守りつつ,ロッカーと広い接地面で走りを崩さない“現実的な”マックスクッションだと感じた.公称値と実測の差,反発の性格も踏まえ,長所と注意点を具体的にまとめる.

概要とスペック

公称スタックはヒール46mm/フォア38mm,ドロップ8mm,重量はUK8で約290g,プレートは非搭載でミッドソールはNITROFOAMである.日本国内価格は税込24,200円である.独立計測でヒール約43mm・前足部約33mm・実ドロップ約9.6mmという報告もあり,数値は個体差を含むため不確かである.

設計思想×バイオメカ

狙いは「超厚底でも破綻しない安定+滑らかな体重移動」である.非プレートの一枚NITROFOAMに強めのロッカーを与え,接地から離地までの回転を促進する設計である.ロッカーの介入により,厚底で増えがちな屈曲モーメントを“回転”に置き換え,足趾背屈の仕事量を抑える方向に働く.ソール側壁は高く,ベース幅も非常に広い設計のため,過度な内外反を抑えて関節アライメントを保ちやすい.結果として,ケイデンス寄りのテンポ維持を助け,歩幅を無理に伸ばさなくても巡航しやすいと感じた.一方でNITROFOAMは減衰が強く,反発弾性はミッド〜マイルドである.剛板による“しなりレバー”がないぶん,曲げモーメント由来の推進は穏当である.総じて「減衰優位の厚底にロッカーで効率を足す」思想だと評価する.

実走インプレ

ジョグでは6:30〜5:30/km帯で接地衝撃が角立たず,踵から入ってもヒールロッカーが素直に前へ転がると感じた.広いソールフレアと高いサイドウォールが荷重中心を拾い,特に疲労時のブレ戻しが速い.Mペース(5:00〜4:30/km目安)ではロッカーで回せるが,反発の“押し返し”は穏やかで,心拍に余裕がないと伸びにくいと感じた.5–10kmペース(〜4:10/km目安)では重量とフォーム剛性が前に出て,跳ねより“粘り”が勝ち,スピード持続はスーパー系に劣る.トラックでは接地が整いやすい一方,反発は必要十分止まりである.アスファルトではPUMAGRIPが乾湿ともに信用でき,ウェット路面でもつま先の抜けに不安は少ない.サイズは基本TTSで,足型は中足部がややタイト.扁平足は土踏まずの当たりを感じやすい可能性があるが,前足部は窮屈さが少ないと感じた.

良い点×惜しい点

最大の良さは「脚を休ませながら距離を踏める保護力」である.厚底ゆえの衝撃低減と,幅広プラットフォームによる素直な安定が両立しており,翌日に疲労を残しにくいと感じた.加えてグリップが強く,雨天でもペースメイクを乱しにくい.惜しい点は,スピード域で反発が伸びにくいことと,中足部のアーチ当たりが合わない足型では快適性を損なうことだ.

10項目評価

クッション性は5/5.厚いNITROFOAMと深いスタックが衝撃を丁寧に減衰させる.

安定性は4/5.極厚でも広い前足部と高いサイドウォールで直進安定が高い.横方向の俊敏さは並みである.

軽さは3/5.約290gは厚底として妥当だが,速い動きでは重さを感じた.

コスパは3/5.素材量と耐久を考えると妥当だが,多用途性では軽量対抗に一歩譲る.

履き心地は3/5.アッパーは快適だが中足部の当たりは人を選ぶと感じた.

デザインは4/5.厚さを感じさせない収まりと実用的な見た目が好印象である.

通気性は3/5.エンジニアードメッシュは平均的で真夏はやや熱を持つと感じた.

スピード性能は3/5.ロッカーで回るがエネルギーリターンは穏当である.

グリップは5/5.ドライ・ウェットともトラクションが高い.

耐久性は4/5.アウトソールの摩耗は緩やかで,フォームのへたりも出にくい印象だと感じた.

比較(短め)

前世代は存在せず,Magnifyの“Max版”という立ち位置である.ASICS Superblast 2はより軽量で反発が強く,テンポ走〜ロングの巡航が楽.対してMagMaxは保護と安定で疲れをためにくい.Brooks Ghost Max 2は役割が近いが,MagMaxのほうがロッカーが強く転がりが軽いと感じた.

使いこなしTips&寿命

着地は「置く→転がす」を意識し,踵からでもロッカーで前に送ると効率が良い.紐は甲の圧を分散するため基本は均一テンション,踵抜けを感じる場合のみランナーズノットを追加する.路面はアスファルト主体,ウェットも可.劣化サインはアウトソール外踵の丸まりとミッドソール側壁の横シワの深まりである.寿命は走法と体重で差があるが,目安は500〜700kmと見る(不確か).

まとめ

MagMax NITROは“脚を守りながら距離を積む”ことに特化した厚底トレーナーである.反発の華やかさは控えめだが,ロッカー×広底の安定でフォームを散らさない.購入前はアーチ当たりとサイズ感,そして用途がジョグ〜Mペース中心かを必ず確認したい.

要約(100字)
超厚底でも破綻しない安定と保護が売り.反発は穏やかで,ジョグ〜Mペースの距離稼ぎが真骨頂.中足部の当たりは要試着.

#反発 #マラソン #PUMAMagMaxNITRO

ホスト評価(レーダー)

みんなの平均評価

ホストによる評価

項目 スコア コメント
クッション性 5.0 コメントなし
安定性 3.5 コメントなし
軽さ 2.0 コメントなし
コスパ 1.5 コメントなし
履き心地 4.5 コメントなし
デザイン 3.0 コメントなし
通気性 3.0 コメントなし
スピード性能 1.5 コメントなし
グリップ 3.0 コメントなし
耐久性 4.5 コメントなし

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クッション性
安定性
軽さ
コスパ
履き心地
デザイン
通気性
スピード性能
グリップ
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