ZOOM FLY 6

NIKE | 重量 247g / オフセット 34/42 / ミッドソール ZoomX + SR-02(EVA) + Carbon Plate

価格:18,700

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ホストレビュー

Zoom Fly 6 レビュー|厚底×プレートの“練習用アルファ寄り”を実走検証だ

フルを3時間台で安定して走りたい,でも普段は脚を守りながらテンポを積みたい——そんなあなたに刺さるのがZoom Fly 6だ. 厚いZoomXとカーボンプレート,そして安定用のSR-02を組み合わせた“練習で使えるレーサー感”が核である(WearTesters, 2024-11-01). この記事ではスペックの意味から実走の顔つきまで,市民ランナー目線で解きほぐす.

概要とスペック

実測重量は約244g(US9).厚底のわりに軽快だが,超軽量ではない“安心の重さ”である(RunRepeat, 2025-01-15). スタックは40/32mmでドロップ約8mm.数字だけ見ると前後差は標準域だが,前足部ロッカーが効き,体感は“ころん”と前に転がされる. ミッドソールはZoomX+SR-02の二層構造で,上が弾み,下が土台を作るイメージ.フルレングスのカーボンファイバーFlyplateを内蔵し, 蹴り出しを一枚板で“束ねる”設計だ.価格は$170/¥25,300. この構成は走り心地で言えば“跳ねるトランポリンの上に薄い板を敷いて安定させた”感覚に近い(Believe in the Run, 2025-02-10;Doctors of Running, 2025-01-25).

設計思想 × バイオメカ

Zoom Fly 6の骨格は,「反発はZoomXで,方向づけはプレートで,進行のレールはロッカーで」という三位一体だ. 着地直後,柔らかいZoomXが縦に“沈み—戻る”を演じるが,すぐ下のSR-02が沈み込みの“底”を受け止める. この“底”があることで,反発が散らばらず,板(プレート)へ効率的に渡る.例えるなら,柔らかいバネの下に薄い木台を置き, その上に金属の定規を乗せてしならせる感じだ.

ロッカー(前足部の反り)も強めで,接地点が体の真下を過ぎた瞬間から,足指の曲げを深く使いすぎずに“コロコロ”と推進へ移れる. このため,足関節の背屈・底屈のストレスが“長く溜まらない”まま,ピッチとストライドのバランスを保ちやすい. 一方で厚い積層と高い重心は,路面の片勾配や切り返しで内外反のモーメントが出やすい側面もある. “一直線に押し出す”操作は得意だが,“瞬時に切る”操作は足首や股関節のコントロール力を要する—— この性格が,テンポ〜マラソンペース(Mペース)で強みを出す理由である(Doctors of Running, 2025-01-25;Believe in the Run, 2025-02-10).

実走インプレ

キロ6前後のリカバリーでは,ZoomXの柔らかさが先に立ち,接地は“丸い”.ただしプレートの芯が見えにくく,やや“もっさり”と感じる場面もある. ここは従来のデイリートレーナー的な安心感で走るフェーズだ(Doctors of Running, 2025-01-25).

ペースを5:00/kmに寄せていくと,前足部ロッカーが働き出し,プレートの反発の“起き上がり”が見える. 沈み→返りのテンポが合い,身体の前に足がスッと戻る感じが強まる.アスファルトでは脚当たりが滑らかで,上下動が抑えられ,心拍のムダ揺れが少ない. トラックでは跳ねすぎず“流しのテンポ”が続けやすい.4:30/kmを切ると,一枚板の“しなりの反力”が前進に直結し,“背中を押される”感覚になる.

ただしインターバルのようにコーナーで減速・加速を繰り返す場面では,スタックの高さゆえに横へ倒れ込みそうな瞬間があり, 荷重ラインを真っ直ぐ保つ意識が要る.濡れた路面では接地初期のグリップは十分だが,横断歩道の塗装や落ち葉では注意が必要だ. フィットはナイキらしいスリム寄り.甲のボリュームは標準,踵のホールドはしっかりだが,厚手ソックスだと中足部がタイトに感じる人もいるだろう. サイズは普段のナイキ基準で概ねOK.“練習でアルファフライの方向性を味わいたい”日にベストな一足,というのが総括だ (Believe in the Run, 2025-02-10;RunRepeat, 2025-01-15).

ここが好き!× ここは惜しい!

まず好きなのは,テンポ域で“勝手に刻める”前進感である.ロッカーとプレートのタッグが良質で,腕振りに合わせて足が前に返り,迷いが消える. “今日のメニューを粛々と消化したい”日に頼れる相棒だ(Believe in the Run, 2025-02-10).

次にロング走での脚持ちの良さだ.柔らかいのに底抜けしない沈み込みは,30kmを超えても大腿前面の張りが出にくい. 翌日にポイントを入れたい週でも,疲労がコントロールしやすい(Doctors of Running, 2025-01-25).

三つ目は“練習で使える耐久性”だ.アウトソールは厚めで,ZoomXの反発も緩やかに落ちるため,ワンシーズンの主力にしやすい(RunRepeat, 2025-01-15).

惜しいのは,コーナリング時の横方向安定だ.特に雨のカーブで外に逃げやすく,足首の支えが要る.ここは技術介入が必要である(Doctors of Running, 2025-01-25).

もう一つは,イージーの快適性.ジョグ専用シューズと比べると,プレートの“芯”が休ませてくれず,回復日には硬さを感じることがある (Believe in the Run, 2025-02-10).

10項目評価(5点満点)

クッション性:4.5
沈み→返りのテンポが整い,脚の保護と推進を両立だ(Doctors of Running, 2025-01-25).
安定性:3.5
直進は良好だが,カーブと片勾配で気を遣う(Believe in the Run, 2025-02-10).
軽さ:3.2
数字は中量級だが,テンポ域では重さを感じにくい(RunRepeat, 2025-01-15).
コスパ:3.8
プレート厚底としては価格・耐久のバランス良好だ.
履き心地:3.6
スリム寄りの包み込みで,踵はがっちり.広足は注意だ.
デザイン:4.2
“走る道具感”が強く,スピードの気分が上がる.
通気性:3.7
アッパーは適度に抜けるが,真夏は厚底ゆえに熱を持ちやすい.
スピード性能:4.5
Mペース〜閾値での一定走に強い(Believe in the Run, 2025-02-10).
グリップ:3.8
乾いた路面は安心,濡れた塗装で注意(RunRepeat, 2025-01-15).
耐久性:4.0
反発のヘタりが緩やかで練習量に耐える(Doctors of Running, 2025-01-25).

ライバルシューズと比較

前作Zoom Fly 5より反発の立ち上がりが速く,“練習レーサー”寄りの性格が強まった印象だ. もし“硬めでシャープな地面コンタクト”が好きならAdidas Adizero Boston 12が合うだろう. 逆に“軽く俊敏に回したい”ならSaucony Endorphin Speed 4が候補だ. Zoom Fly 6はその中間で,“厚底の安心を保ったままテンポを刻みたい”人に刺さる(Solereview, 2024-06-20;Doctors of Running, 2024-05-15).

使いこなしTips&寿命

コツは“真下で踏んで前に転がす”ことだ.踵で強くブレーキせず,接地後すぐ重心を前へ. 紐は中足部をやや強め,踵はロックレーシングで.メニューはMペースの持続走,テンポ走,ペース走が相性良し. 寿命の目安は500〜700km.アウトソールの前足部ラバーが面で削れ,ZoomXの“戻り”が鈍ったら引退サインだ (RunRepeat, 2025-01-15;Believe in the Run, 2025-02-10).

まとめ

Zoom Fly 6は“練習でアルファ寄り”の推進力を安全に引き出す厚底×プレートだ. 最後に迷うあなたへ.①テンポ〜Mペースで“転がる感覚”が好きか,②コーナーでの安定を自分で補えるか—— この2点を必ず試着で確かめるべきだ(Doctors of Running, 2025-01-25).

要約: テンポ走とロング走で真価を発揮する“練習用レーサー”だ.ZoomXの反発とロッカーが前へ押し出し,厚底でも脚が残る. 一方で濡れたカーブの安定は要注意だ.

#反発 #マラソン #ZoomFly6

ホスト評価(レーダー)

みんなの平均評価

ホストによる評価

項目 スコア コメント
クッション性 4.0 コメントなし
安定性 4.5 コメントなし
軽さ 3.5 コメントなし
コスパ 3.5 コメントなし
履き心地 4.0 コメントなし
デザイン 3.5 コメントなし
通気性 3.5 コメントなし
スピード性能 4.0 コメントなし
グリップ 3.5 コメントなし
耐久性 4.0 コメントなし

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クッション性
安定性
軽さ
コスパ
履き心地
デザイン
通気性
スピード性能
グリップ
耐久性

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